高齢者向けWebデザインについて

今回は高齢者向けのWebデザインについて、

重要な項目やポイントを記載していきます。

 

高齢者のネット利用状況

・全体:78%

・65歳以上の高齢者:約37%

 

シニア層の傾向

・トップによく戻る

・メインビジュアルやトップページが地味なものには興味を示しにくい。

・目立つ個所に注目し、得心する傾向が強い。全体のナビやタイトル、見出しなどの細部を見て情報を探していかない。

・文字中心だと読まず、最初の部分だけ読んでいく傾向にある。文字は記号的に見ている。

・文字サイズは16px以上はないと読み飛ばす。

・行間は広く、1.8em程度取ったほうが良い

・黒背景に白文字は読みにくい

・写真が動く方が好まれ、音が出るものなども好み、動画等の受動的に情報を受け取りたい。

・カタカナは理解しづらい

・画面スクロールをせず、スクロールに気づかない。

・下にスクロール<下層ページへ移行

QRコードは使わない

・ごたごたしない、シンプルで統一感のあるデザインが好まれる

・整然としたレイアウトでは、文字は読まれる。

・一覧で見られるコンテンツが好きで、カタログ系コンテンツの需要は高い

・1画面内では2階層目でのメニュー構成(グロナビ+ローカルナビ)が限界

・高齢者の、特に男性はセンチメンタルでノスタルジックな傾向あり

主要な傾向

画面スクロールしない

画面のスクロールバー操作が苦手であることに加えて、下にコンテンツがあることに気づかないことが大きな理由としてある。

文章が多いと見落としがちだが、写真の多いコンテンツではその傾向は減る。

下へのナビや、アイコンがあればわかりやすい。

 

限られた情報を知るだけでも納得する

画面を下部にスクロールせずとも、画面スクロールしない状態で見える情報が全てと判断し、その場で離脱することが多い。

情報発信側が伝えたい情報がシニア層に届かない可能性が高いが、高齢者は「情報を得る事ができた」と納得しているケースが多い。

 

全体の構造を見て情報を探さない

感覚的に情報を探す傾向があり、全体の構造を見て情報を探すということはされにくい。つまり、グロナビ+ローカルナビが限界で、それ以外にメニューが出てくると、理解の範疇を超えてくるようです。

 

なので、伝える必要がある情報は上部に配置し、情報にメリハリをつける事を意識しましょう。

直感的に選べるラベリングをし、極力分かりやすい表現を心がける。

 

 

全体として、分かりやすくメリハリをつけて、極力一枚ものにデザインを集約していく必要があると思います。

音声付き、音楽付きの映像コンテンツを差し込み、そこに紹介をすべて詰め込め事は効果的かと思います。

つまり、高齢者のユーザーの体力を極力削らず、めんどくさがらせない為に、思考せずに感覚的に誘導してあげる事が大事です。

そういう点では、極力選択肢を減らし、誘導したいコンテンツをはっきりと目立たせ、ストーリー仕立てで、下層ページへ進めていくことが最も合理的であると考えられるのではないでしょうか。

その際には、クリックが増える分、離脱の可能性は高まるので、ロード時間を極力短くできるようにファイルを軽くし、プラスでローディング画像を配置するなど、今「今その画面がどこで、何なのか」を常にわかりやすくし、迷子にならないようにしてあげましょう。